こんにちは!枚方の司法書士 尾花健介です。
もちろん枚方だけでなく、寝屋川市、香里園、樟葉、守口市、門真市、四条畷市、東大阪市など、枚方を中心とした関西全域に対応している司法書士として活動しております。
前回の記事よりつづき、相続登記の前の段階となる、相続の開始であるご臨終から、相続に関して必要な手続きが完了するまでの、一連の流れについての情報を取りまとめてみました。
各ご家庭の事情に応じて、ご対応いただく内容は異なっては来るでしょうが、今回の記事では、被相続人の免許、パスポート、マイナンバーの返納手続についての情報を、まとめてみましたので、どうぞご参考いただければと思います。
相続発生後の運転免許証の手続
運転免許証を所有していた方が亡くなった場合、運転免許証の返納手続はが必要になります。
ただし、返納は義務ではありません。返納せずに、そのまま所有していた場合であっても、自動的に運転免許証の効力は失われます。
ただし、故人の免許証をそのまま放置していると、盗難や紛失により第三者に悪用されるリスクがあります。これらのリスクを無くすためには、返納の手続が必要になります。
返納期限は?
故人の免許証返納の申請には、特に期限は設けられていません。実施されるのであれば、忘れないうちに「速やかに」手続を行ったほうがいいでしょう。
返納に必要なものは?
●返納する運転免許証
●亡くなったことを証明する書類(死亡診断書のコピーなど)
●申請に行く方の本人確認書類(運転免許証など)
返納場所は?
故人の住所地を管轄する警察署や運転免許センターで返納手続ができます。
お住いの官庁によっては、土日、祝日、年末年始は休みのところがありますので、お近くの訪問先に事前確認されるのが良いでしょう。
運転経歴証明書も返納する?
近年、高齢などによる運転能力の低下を自覚し、免許証を自主的に返納する方が増加しています。
現在は、75歳以上になったら更新の際、認知機能検査と高齢者講習、運転技能検査(該当者のみ)を必要としますが、検査を通過すれば問題なく乗れます。
しかしながら、実際問題として、ご高齢者の方の無理な運転による事故は多く、走行距離当たりの、事故発生率は、とくに死亡事故が発生するリスクは、若者や現役世代、65歳以下の年齢層と比べたら、かなり多い傾向にあります。
高齢者運転による交通事故の実態 (参照:損害保険料率算出機構 2019年)
ご高齢者の方自身、あるいは、ご高齢者のご家族の方に於かれましても、昨今に於いては、相続が発生する以前の、なるべく早い段階からの、免許の返納をお勧めいたします。
もちろん、免許の返納によって、公的な身分を証明する本人確認書類がなくなってことを心配する声も多く、そういった方のために導入された制度が「運転経歴証明書」です。
運転経歴証明書は、免許を持っている人が免許のすべてを申請で取り消した日から、過去5年間の運転経歴を証明するものです。この運転経歴証明書も運転免許証と同様に、返納することが可能です。
また、この運転免許証の自主返納(申請による取り消し)は、大型免許と普通免許を持っている方が、大型免許だけを取り消し、普通免許のみにするなど、段階的に、一部の免許項目を取り消すことも可能です。
この場合は、運転経歴証明書は、すべての免許を取り消した後に交付を受けることができます。
運転免許証は返却してもらえる
返納手続が終わった運転免許証は希望すれば、返却を受けることができます。無効の証明としてパンチで穴があけられますが、思い出に返却を受けるのもいいかもしれませんね。
パスポート
旅券法第19条5号により「遅滞なくその旅券を返納しなければならない」と定められています。故人のパスポートと死亡の事実が確認できる書類、窓口に行く方の本人確認書類を持参し、最寄りのパスポートセンターに届け出ましょう。
マイナンバーカード(通知カード)
死亡届を提出すると自動的に失効するため、返納する必要はありません。ただし、こちらも被相続人個人情報の悪用を防ぐため、シュレッダー等で処分しましょう。
ただし、今後、マイナンバーカードが運転免許証と一体型になった場合等は、免許証の返納手続の際に、別途の手続きが必要になる可能性が考えられます。
まとめ
当事務所では相続手続きのサポートを積極的に行っております。
今回は、被相続人の免許、パスポート、マイナンバーの返納手続についての情報をまとめてみました。
また、ご葬儀等が無事に済みました後に、もしも、預貯金や不動産の相続手続きが必要な場合には、まずはお気軽に当事務所へご相談ください。
相続開始の初期にご相談を頂ければ、相続財産の手続きに先立ちまして、対応方法の全体像をお伝えすることが可能です。
他にも、相続した不動産の売却処分(換価分割)でもお困りなら当事務所まで是非ご相談ください。⇒不動産相続 相続登記お任せプラン 相続の開始から売却までのご相談にも対応いたしております。
なお、相続や遺言のことをもっと詳しく知りたいという方は、下記の“総まとめページ”の用意もありますので、是非ご参考になさって下さい。